子供でも医療脱毛を受けさせたい

医療脱毛を行うには多くの時間が必要だ

子どもの医療脱毛は一般的に推奨されていません。大人と違って皮膚が未熟な状態で、薄くデリケートなためにレーザのダメージに耐えられないためです。思春期以前は、デリケートゾーンや脇の毛も全て生えそろっているわけでなく、十分な効果が得られないためです。

とは言え、脱毛用のレーザ機器は年々進化を遂げ、3歳から脱毛可能と広告を出しているサロンやクリニックもあります。費用も低価格になり、バレーや水泳、海外留学などの予定があれば、子供が恥ずかしい思いをする前に、医療脱毛をと考える親御さんもいるようです。

プールの飛び込み台で笑顔の女子学生

医療脱毛が子供にとって本当に最善策か?

そもそも子供にとって、医療脱毛が最善の策でしょうか?

脱毛機器が年々進化を遂げ、施術を受けた人の嬉しい声が口コミなどで目にします。クリニックやサロンの広告も派手で、俗にいう『キラキラホームページ』に思わず吸い寄せられてしまいそうです。「もう、子供の毛深い悩みは医療脱毛以外の選択しはない」と思い込まされてしまいます。

子供のムダ毛のコンプレックスとどう向き合うべきか、徹底的に熟慮したいところです。

熟慮の結果、コンプレックス解消第一と考えて医療脱毛を選んだとします。子供の施術ができるクリニック探しや、信頼できるレーザ機器の知識の情報収集だけでも、秘匿苦労です。概算費用を算出したり、効果が上がるまでの時間などを余裕をもって用意できるかが問題となります。永久脱毛をしようと思う意識の高いお子さんが、おけいこ事や学校の勉強などに追われていれば、クリニックに通う時間の捻出も難しくなります。

老婆心ながら脱毛業界は危険と隣り合わせ、安全な方法を知ってから行うべきです。有名なクリニックだから、インターネットの口コミが良いからなど、見た目だけで選ぶのは危険です。

順を追って綴ってみます。

心と体の成長期に何を重視する

今は無毛時代。男性でも胸毛や腹毛が見えるものならキモイ、スポーツ選手はわき毛の手入れをきちんとしています。毛深いことは、エチケット違反のような風潮になりつつあります。子供であっても、その辺の風潮は理解しています。

もし、子どもが毛深いことに悩み始めたら、成長期に何を重視するべきかが答えを導くかもしれません。

やりたいことを思う存分やり切る

子どもの頃に夢中になった体験が、その後に人生に影響するなんてことを聞いたことがあります。子供の頃の体験が豊富、頑張った経験が多い人ほど、大人になって挫折感が小さいというのです。

まぁ、説は色々で一概には言えませんが、そういう考え方も少なからず外れてはいないでしょう。水泳やバレーを一心不乱にやりたいと思っていても、毛深い悩みで夢中になれないというのは、多くの体験ができる大切な時期に、それは勿体ないです。

毛深い悩みが克服できるなら、自分で剃刀をもって皮膚に傷をつける心配のない医療脱毛に軍配があがるのは当然といえば当然です。

コンプレックスを乗り越える強い心を育てる

大人の世界であっても、髪の色や肌の色、宗教が違うといったことで、いじめや争いは絶えません。人と違うことを友達から指摘されれば、小さなお子さんは傷つくでしょう。それが毛深さであれば、かなり深刻です。

しかし、考えてみてください。それ以外にもコンプレックスは山ほどあります。背が低すぎる、高すぎる、肥満、髪の色、肌の色が違うといったことで、子供の頃いじめられたと話す大人は大勢います。毛深くても明るく振舞えば、人気者にだってなれるはずだし、乗り越えられる強い心に育てることの方が大切かもしれません。

後に引きずりたくない肌ダメージ

心だけでなく、体も成長段階にあります。

毛は毛穴から生えるのですが、10代の子供の段階ではまだ十分な働きができる状態にありません。子供に乾燥肌が多いのは、毛穴から分泌される汗や皮脂が十分でないことが原因です。汗と皮脂と角質は、天然保湿クリームとなり乾燥から守ってくれるからです。

成長しきれていない皮膚の組織、毛穴は皮脂を作る皮脂腺とつながっています。医療脱毛が毛穴に与えた影響で、皮脂腺などの他の肌組織へのダメージにつながります。子供の頃に受けたダメージが治らず、皮膚に痕でも残るようなことがあったらと不安もあります。

書きたくありませんが、医療脱毛であっても依然として国民生活センターに、被害の相談が寄せられているのです。その相談内容の多くは成人した方のものでありますが、これから子どもの施術が増えれば子供の相談も増えるはずです。子供ならもっと危険であるはずで、慎重にならなければなりません。

低刺激に開発されたレーザー脱毛

医療用のレーザー脱毛は、毛の黒部分に熱をあてて毛を作る毛包を破壊する方法です。脱毛が完了すれば、剃る、抜くといった自宅での脱毛処理の必要がなくなります。不器用な子供の手で、カミソリやピンセットの先で皮膚を傷つけしまう、未熟な皮膚が痛み肌荒れを起こす不安はありません。

多くの治療には痛みがあり、麻酔クリームなどを使いながら施術が行われることもあります。子供に果たして、我慢できるか問題です。

子供でも施術がしやすい痛みの少ないレーザーが、開発されてました。蓄熱式脱毛レーザーとハイパースキン脱毛です。

蓄熱式脱毛法は医療脱毛の中でも新しい治療法で、痛みが少なく治療時間が短い特徴があります。効果も他のレーザーと比べて高いそうです。

ハイパースキン脱毛は、福岡でエステサロンを経営していた社長が、毛深くていじめられていた自分の娘のために開発したものです。その脱毛サロンは「Dione(ディオーネ)」といい、3歳から脱毛可能とのことです。

ハイパースキン脱毛の方式は、従来の機器とは異なり毛根や毛に反応させるのではなく、毛の休止期の発毛因子にダメージを与えます。そのため毛の色が薄くても細くても、レーザーの働きは変わりません。

蓄熱式脱毛やハイバースキン脱毛のいずれにも言えることは、歴史が浅いのでデータ件数も他のレーザーと比べると少ないことです。全ての副作用や危険性が明らかになっていないで、未知な危険性への不安があります。

効果の実感が難しい

レーザー脱毛の効果は成人でも個人差がありますが、子供となるとさらに効果の実感が難しくなりますし、脱毛完了まで成人以上に時間がかかります。

レーザ脱毛は毛周期のサイクルでいうところ、ムダ毛が生えている成長期の毛がレーザーのターゲットとなります。毛の生えていない休止期には、レーザー効果が得られません。

10歳前後の子供のの場合、ホルモンの影響を受けて、毛の濃さや生えるスピード、毛質などが変化する時期です。毛周期も安定しないので、レーザーのターゲットとならない毛もあり得ます。このため効果の実感が得られないし、時間もかかるのです。

クリニック選びの指標に加えたいこと

脱毛クリニックの広告は、キラキラとした脱毛のメリットばかりが並べられていないか、デメリットや起こりうる危険性のことも丁寧に説明の有無をチェックします。

「永久脱毛が絶対できる」と断言していたり、「痛みはない」、「リスクゼロ」と、根拠のない楽観的な文章も用心するべきです。

クリニックで施術を行う医師から、脱毛機器の方式の説明や脱毛に伴う考えうる全ての危険性の説明など、十分な医療処理の説明があることが条件です。これは専門用語でインフォームドコンセントと呼ばれていますが、説明されたことで疑問が生じたり納得できなかったら、他の施術方法などの提示も尋ねます。その時医師がごまかしたり、他の施術方法を提示しなかったり、説明内容にあいまいな点があったら、別のクリニックを探すべきです。

医師は患者が理解できる言葉で説明するべきであり、施術方法が理解できないのは患者のせいではありません。

施術に関することだけでなく、施術時の準備や服装、施術後のスキンケアの方法についても、何故そうしなければならないのかを交えて説明があるかどうか注意してください。脱毛後は、皮膚が半分やけど状態になっていますので、施術後の過ごし方によっても肌ダメージが違います。

解約や返金に関するルールの説明の有無も、クリニック選びの指標に加えるべきです。

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