ビジネスでムダ毛が引き起こす影響

身だしなみの定義についていく?

昭和60年代~70年代のバブル期前のビジネスでのムダ毛のタブーは、男性の場合は無精ひげぐらいです。当時はムダ毛よりも髪の長さの方が重要で、ワイシャツの襟に髪がかからないとか、前髪の分け目は真っすぐにといった具合です。

80年代~90年代は私も社会人でしたが、男性の半袖時の腕毛も、たとえゴリラのように剛毛であったとしても、表立っても陰でもそう話題にあがりませんでした。逆に男性の中には、すね毛が少ないことにコンプレックスを感じていた方もいたほどです。

女性の場合は不快にならない程度であれば、問題になりませんでした。ファッションも露出度の高いものが少なかったせいもあります。女性のストッキングの透明感がなかったこともあり、うっすらすね毛が見えた方もちらほらといたのです。

横断歩道を渡るビジネスマン達

ムダ毛は身だしなみ違反の流れ

斬新なファッションが次々に現れ、ビジネススーツのデザイナーブランドが増え始めると、おしゃれの意識が徐々に変わってきます。職場は業務をこなすだけでなく、お互いが気持ちよく過ごすものという意識が生まれます。特に見た目は人間関係とやる気に、大きな影響を及ぼすとわかってきます。

女性の義務感で行っていたメイクが、やがて、周囲の視線を意識しきれいに見られたいという気持ちに変わります。美容雑誌の新刊が次々に発行され、メイクへの探求心に拍車がかかります。その裏には、女性は計算高い動物だからということもあります。きれいな方が断然有利であることを、悟ったからです。

メイク上手になりファンデーションで覆われた陶器肌の女性に、ムダ毛はあってはならないものという暗黙の了解ができてしまったのです。今では、ムダ毛なしは当然という風潮になりつつあります。

年ごとにキレイの技術を身に付けた女性達は清潔感に満ち溢れ、一方、男性はむさくるしく汚らしいというイメージが定着し始めます。娘が父親の洋服と一緒に洗濯機を使って欲しくないというCMが、日本中で話題になりました。むさくるしく汚いという言葉が差している中には、もちろん、ムダ毛も含まれていたに違いありません。

見た目と経済効果の関係

見た目の経済効果を数値で、説明している書籍も出回り始めました。見た目が悪いと会社の利益が上がらず、良いと業績がアップするというのです。ムダ毛に関しても、男性の営業マンであっても、ムダ毛のお手入れに余念がない時代に来ました。

身だしなみの定義は時代とともに変わっていき、無視をしようものなら経済効果に影を落とします。こうした流れを危惧したのか、「ジャニュヘアリー運動」といって、ワキ毛をそらない女性たちも現れ始めています。しかし、『ムダ毛は身だしなみ違反』の流れは、当分止まりそうにありません。

ムダ毛が不愉快な理由

ムダ毛が不愉快な理由は、生理的に不潔感を感じるからです。汗を多くかく脇や胸の場合は、臭いも発生させます。

女性の場合はほぼ無毛が求められていますが、男性の場合は密集していなければ好感度を下げることがありません。適度にトリミングして自然に残すのが、今時なのだそうです。

納得できない方も多いかもしれません。変わりゆく身だしなみの定義についていかざる得ないのが、今の時代を生きていくためには大切なことのようです。

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